2026年8月9日、長崎市にいます。
お目当ての美術館に入館を拒否され、怒れる気持ちを抱えながら出島方面に出戻ります。
次のお目当て、この上なくあっさり潔い名の長崎県美術館へ。
世界に冠たる巨匠、隈研吾さん手練れの技に傷心を癒してもらうこととします。
負ける建築、腐る建築、ファスト建築、木材ペタペタ、クマちゃんシール、組織設計事務所
訪問記
長崎湾にほど近い運河沿いを歩いていると、目当ての建物が見えてきました。
長崎駅や出島方面から赴くのが王道のようで、どうやらこちらは建物の裏手。
人気(ひとけ)がなく静かで落ち着いた雰囲気の中、建物の遠景を眺めます。
どうやら運河両岸に分かれて建つ2棟をブリッジで繋ぐ形になっております。


裏手ゆえか地味な入口周りに、石の壁と石のルーバーがそそり立ちます。
屋外は海風に曝されるがゆえか、さすがに木材ではなくて石材ペタペタ。


石とガラスの壁に囲まれた閉塞感ある階段とルーバーに囲まれた開放感ある階段を上がって2階へ。

チケットを購入して常設展示室に向かうと、アプローチも室内もこれまたルーバーだらけ。
目がチカチカしてきた。

メカメカしたブリッジを歩いて対岸に渡ると、眼下に流れる運河に沿ってさながらルーバー祭り開催中。


疲れた目を癒すために屋上庭園に退避します。
だがしかし、ここでもルーバーが攻撃の手を休めることはありません。




メカメカしたブリッジの屋根を渡って退散。
ガラス張りの足元に怖気づいて目を逸らすと、目に入るのはひたすらルーバー。


もう許して。ノイローゼになりそう。
建物から退避するため正面側の入口に向かいます。
許してもらえませんでした。
そこはガラスとルーバーに囲まれた開放的な檻。

囚人気分を味わってようやく脱出すると、正面入口は案外地味でした。
入館したら最後、無間地獄が如きルーバー責めに逢うなんて、想像し難い落ち着いた装い。
羊の皮を被った狼。仏の顔を装った鬼。


設計には世界に冠たる巨大組織設計事務所の日本設計が名を連ねます。
日本を代表するような名前の割に代表作が思い浮かびませんが、日本初の超高層ビルとして名高い霞が関ビルディングを手掛けたんですって。
そんな名門設計事務所であっても、世界に冠たる隈さんの狂気に満ちた暴走を抑えることはできなかったのでしょうか。
あるいは、無難で無個性なデザインを求められがちな組織設計事務所が荒ぶる本性を発揮して悪ノリしたのでしょうか。
過ぎたるは及ばざるが如し。
過剰なルーバー責めと地味な名前が不釣り合い。
僭越ながら愛称を付けて差し上げます。
長崎県美術館 ルーバールーバー


呼んだ?
いや、呼んでない。君らはウーパールーパー。
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基本情報
長崎県美術館
設計:日本設計+隈研吾
竣工:2005年
場所:長崎県長崎市
訪問:2026年8月
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