ことばは生き物、変化していくのが当たり前。
確かにそうかもしれません。
然して!
生まれることばあれば死んでいくことばあり。
使うのは恥ずかしいけど愛着を捨てきれない。
そんな憎めない死語を墓場から掘り返す企画、名付けて「死語硬直を解き放て」
レトロブームの昨今、ワンチャン復活あり!?
サラリーマン、会社員、高度経済成長、独立、起業、飲食店、失われた30年、金利のある世界
脱サラ【名詞】
誕生から死に至るまで
2026年9月ももうすぐ終わり。
気付けば脱サラしてプータローになって1年以上経ってます。
その後、処女作を出版して著述家に転身したんでしょ、ですって?
いえいえ、全然売れないのでプータロー暮らしに変わりありません。
ところで、脱サラって死語ですよね。
脱もサラもよい印象ないですもんね。
「マイナス かける マイナス で プラス」ではなく「マイナス たす マイナス で ますます マイナス」。
だがしかし、かつては果てなき夢を追いかけるおじさんの明るい希望に満ちたキラキラワードだった時代もありました。
その栄枯盛衰を相棒のChatGPTチャコちゃんとともに振り返ります。

死語「脱サラ」が生まれて流行り、死んでいった経緯を教えて

高度成長期の日本が生んだものすごく時代背景の濃いことばやな
誕生
生まれは1970年頃で私と同世代。
サラリーマンの考え方が変化し始めた時代で、1971年にはファッション産業年表や昭和世相流行語辞典に流行語として掲載される。
- 1950年代後半~1970年頃:高度経済成長期
「入社 ⇒ 年功序列で出世昇給 ⇒ 定年退職 ⇒ 安泰の老後」が王道 - 1970年夏:1965年からのいざなぎ景気終焉
「このまま会社員やっててもええんやろうか?」との疑念の芽生え
ただし、当時の日本はまだ明るい未来の希望を持つことができる時代だった。
サラリーマンは会社への不満だけではなく、「独立して自分で商売できるわ」との自信も持っていた。

青春
「会社を辞めて何するん?」って、選択肢には昭和のかほりがプンプン。
- 飲食店:純喫茶・ラーメン屋・スナック・バーなど
- フランチャイズ:コンビニ・ファストフードなど
- 士業:税理士・行政書士・公認会計士など
- 学習塾
脱サラは「自分の店を持つ!」「退屈な生活から抜け出す!」という人生の大転換を表すキラキラワードとして機能した。

晩年
1973年、明るい希望に満ちていた時代に冷や水をぶっかける事態が発生。
いや、冷や水ではなく油。オイルショック。
社会の雰囲気は激変、「独立して一旗揚げるで」から「個人商売なんて簡単に儲からへんで」に。
ただし脱サラ自体は1990年代頃まで細々生き残る。

死去
1990年代後半に急速に衰え、2000年代に死去。
- 転職
- 起業
- 個人事業主
- フリーランス
- (辞めずに)副業
など、自分の店を持つ以外の選択肢が増え、退職が昔ほど特殊ではなくなったことが死因。
享年僅か30ほど。随分と早世だこと。

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死語の世界からの復活
十中八九、復活はありません。
今や脱すべき職業がサラリーマンだなんて、一般的でも何でもありません。
そもそも男性想起のサラリーマンということば自体、ポリコレ・ダイバーシティ・LGBTQ的にアウト。
とはいえ、ようやく「失われた30年」が終わり「金利のある世界」が戻って来た昨今。
何かを辞めて何かを始めることを前向きに捉えることばの必要性は失われません。
脱サラに代わることば、それは「卒業」。
本来は「学校規定の全課程を修了すること」ですが、近年はアイドルとか番組を辞めたりクビになったりした場合にも使われます。
♬ああ 卒業式で泣かないと 冷たい人と言われそう♬
♬春なのにお別れですか 春なのに涙がこぼれます♬
♬この支配からの 卒業 闘いからの 卒業♬
卒業には涙や闘争がつきものだった時代は終焉。
脱サラから卒業へ。
差し当たり、本記事の冒頭を書き直しときます。
「卒業してプータローになって1年以上経ってます」
これって世間的には「浪人」、しかも2浪では?
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