2026年GW、福井県勝山市にやって来ました。
前日のお宿あわら温泉からクルマで1時間。
道中、鬱蒼とした森で豪雨に見舞われます。
こりゃぁ、恐竜が出現しても違和感ないわ。
メタボリズム、幾何学形態、メディア、マスコミ、スター建築家、若尾文子、変人、毀誉褒貶
訪問記
正直、恐竜に関心はありません。
わざわざこんな辺鄙な山奥(失礼!)までレンタカーでやって来たのは、ひとえに建築徘徊のため。
目あては「メディア・モンスター」の異名を持つ黒川紀章さん設計の福井県立恐竜博物館。
モンスター vs ダイナソー
『エイリアン vs プレデター』や『ゴジラ vs メカゴジラ』に匹敵するスペクタクル・ショーに期待。
到着時はかろうじて豪雨から小雨に変わり、傘を持たないポンコツ夫婦は辛うじて命拾い。

メカダイナソーの出迎えを受けて入口に向かうと、大きな2つの回転楕円体が銀色に輝いています。
恐竜の卵がモチーフとは黒川さんもベタやなぁ。
入口付近は化け物キノコのような大庇やガラス張りの逆円錐など、後の国立新美術館にも漂う黒川臭がプンプン。


恐竜ではなく建物を見るためチケット買って入館。
恐竜の卵の中は一転して宇宙船の様相を呈します。
楕円・白・列柱。理屈抜きに無茶苦茶にかっこヨい。



超ロング・エスカレーターで一気に地下深く潜航すると、そこは暗いトンネル状の展示空間。
恐竜の先輩に当たる古代生物が前座を務めます。


トンネルを抜けると、そこは恐竜天国だった。


なかなかの迫力を誇る恐竜ジオラマを眺めつつも、私の関心はやはり建築。
驚きの無柱大空間に口がアングリ開いて茫然自失。




アトリエ系設計事務所でこんな大規模建築を手掛けた例はさほど多くないと思われます。知らんけど。
本建物の完成時、黒川さん66歳。
73歳で亡くなったのでいわゆる晩年の作品でしょうが、いやはや凄まじいエネルギーに満ちています。
そんな躍動感と未来感に溢れる巨大建築の中で、私が最も気に入ったのは本館と新館を結ぶ連絡通路。

傾斜する柱と壁は奇を衒ったかのように見えて、実は冬場の大雪対策だと思われます。知らんけど。
緩やかにうねる茶系の壁は恐竜の発掘現場に現れる地層をイメージしたと思われます。知らんけど。
完全にスケールアウトしたかのような巨大建築の中にあってホッと一息つける場所。座れへんけど。
さて、そんな建築🐎🦌の独り言とは無関係に、館内は家族連れや校外学習の小学生たちで大盛況。
目を輝かせて恐竜を見上げるお子さんたちのキャッキャとした様子に思わずホッコリ心が和みます。
この子たちの何%かがこの躍動感と未来感に溢れる建物にも興味を持ってくれたなら、日本の建築界は将来も安泰。
黒川さんもそんな夢を描きながら本建物の設計図を描いた(描かせた)のかなぁ、なんて夢想してみるのも楽しい。
若き頃は建築家の枠を超えた人気を誇る大スター。
人気女優若尾文子さんとの電撃婚は大きな話題に。
最晩年は都知事選や参院選に立候補して変人扱い。
本建物はそんなメディア・モンスターが意外な?一面を垣間見せ、子どもたちに未来の夢を託した大作。
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基本情報
福井県立恐竜博物
設計:黒川紀章
竣工:2000年
場所:福井県勝山市
訪問:2026年5月
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