「十年一昔」ということは、あれは1.5昔前。
2011年9月、仕事でロシアに潜入しました。
何の仕事かって? それは追々本文で。
怖いもの見たさで潜入してみれば、意外や意外フレンドリーで面白い国。
なぜ今頃その話? それは終活のため。
「仕事は段取りが全て」が座右の銘のプータロー(自称著述家)は着々と走馬灯を準備中。
モスクワとソチを訪れた1週間の旅をダイジェスト。
ソチ五輪、冬季オリンピック、エイリアン、ジェームズ・ボンド、ダニエル・クレイグ、黒海
陽気なダウンタウン
会議の合間を縫ってソチの中心街に出掛けます。
目的は観光、もとい、買い物、たわけ、建築視察。
なんせ私は建物耐震性のプロですけん、地震がそちそちそこそこ発生するソチの建築技術に関心あり。
な~んて戯言はさて置き、会議仲間のアジア人数人で連れ立って路線バスに乗り込みます。
今やスマホの翻訳アプリが逐次通訳してくれる時代ですが、2011年当時はそうは行かず。
日本語⇔ロシア語の翻訳アプリの助けを借りて、乗り合わせた地元民らしき老夫婦と会話します。
とはいえ、訊くことは「街の中心で降りたいんやけど」くらいのもの。
私:ズヂェーシ? (この辺?)
民:ダー (せやでぇ)
私:スパシーバ (おおきに)
民:パジャールスタ(かまへん)
簡単な会話を交わして難なく到着。


陰気なテーマパークの如きモスクワとは全く雰囲気が異なります。
石やレンガの重厚な建物が威圧的な首都に対し、こちら鉄やガラスの軽快な建物が主役のリゾート地。
街行く人びともTシャツ短パン、ロシア人のステレオタイプとは一線を画します。


それにしても9月のソチは暖かい。
本当にここで2年半後に冬季五輪が行われるのか、はなはだ疑問ではあります。
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珍獣扱いエイリアン
会議の合間を縫って黒海に泳ぎに出掛けます。
目的は友好親善。これホント。
会議の主催者でロシア地震工学研究センター所長からの直々のお誘いを断る選択肢はありません。
このお方は6代目007ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグさんを彷彿とさせるダンディさん。
彼の愛娘はなぜか私のことを妙に気に入って会議の間中ずっとつきまとった物好きなロシア美女。
しまいには「お前は結婚しているのか?」とお父様に訊かれる始末。
ここで正直に答えなければボンドに殺されていたかもしれませんネ。

黒海、黒い海、輝く太陽。ここはクリミア半島を望むロシア共和国の南の玄関。
な~んてマイアミバイスの前口上をモジりたくなる穏やかなリゾートビーチが広がります。

ひとしきりボンド所長一家と海水浴を楽しんだ後、みなで砂浜に寝転がって日光浴をしていると…
感じます。強烈な圧を。刺さるような視線を。
ボンド所長の愛娘からではありません。
周囲にいる見も知らぬロシア人の群衆から。
中には堂々と私にカメラを向けて写真を撮る輩も。
まるで珍獣扱い。そんなにアジア人が珍しいかね?
♬Oh, I’m an alien, I’m a legal alien
I’m a Japaneseman in Russia Sochi♬
私はエイリアン 合法エイリアン
私はロシア・ソチの日本人
な~んてスティングさんの名曲『イングリッシュマン・イン・ニューヨーク』をモジりたくなるムズ痒い状況に困惑。
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終末感漂う建設現場
会議の合間を縫って冬季オリンピック会場へ。
目的は施設建設現場の視察。これホント。
会議の公式プログラムで、参加者一同バスに乗ってお出掛けします。




何でしょう…この何とも言えぬ終末感。
日本の建設現場では当たり前の活気が感じられぬ。
2年半後に華やかな祝祭が開催されるとは思えない、まるで廃墟か遺跡かといった風情が漂います。
地震がそちそちそこそこ発生するソチですが、建設用のクレーンが異様に細長いように感じます。
足元を地面に固定せず錘を置いているだけなのでは?地震のとき倒れない?

続いて免震構造の高級マンション建設現場へ。


何でしょう…この何とも言えぬ終末感。
日本の建設現場では当たり前の配慮が感じられぬ。
耐震安全性確保の要である免震フロアは水浸し、免震ゴムの鋼板は錆サビ、まるで廃墟か遺跡かといった風情が漂います。
日本の建築技術や職業倫理は世界最高水準なんだ、と改めて実感できてよい経験になりました。
楽しくてあっという間のロシア旅もこれにて終了。
日ロの国家間は今後も一筋縄では行かぬ関係が続くのでしょうが、市井の人びとは意外と親しみやすいことが分かりました。
特に私の仮説「ロシア美女はアジア男がお好き⁉」は検証の価値あり。
この先も当分は渡航できそうにないですがネ。
おそロシア?おもロシア!【完】
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