福井県立図書館|クールな槇文彦が内包する温かみ~建築徘徊109

建築徘徊
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君に逢う日は 不思議なくらい 雨が多くて

2026年GW福井市はただいま土砂降りの雨。

めげそうな心に鞭打っての建築徘徊です。

レンタカーで向かうは広大な田んぼに囲まれてポツンとたたずむ平屋の図書館。

ここってクルマがなくても通えるんやろか?

図書館には徒歩かチャリで通うのが当たり前な都会っ子の私はふと疑問に思う次第です。

KEYWORDS

モダニズム建築、コンクリート、鉄、ガラス、十字柱、ランドスケープ、建築界の良心

訪問記

傘を持ってないとは迂闊だった。

駐車場にクルマを停め、そそくさと外観の写真を撮り、猛ダッシュで軒下へ。

コンクリート打ち放しの不愛想な表情は建物裏手ゆえか、はたまたお高くとまっているのか。

もしかして間違って美術館に来ちゃった?

入口に辿り着いて一安心。ちゃんと図書館です。

館内のカフェで雨宿り、小降りになったのを見計らって徘徊開始。

まずはぐるりと張り巡らされた開放的な軒下に沿って建物周囲を散策します。

田んぼ行って捨ててこいや ヘイ 田んぼ 田んぼ

遠くに目を凝らすと日本の原風景たる田んぼが広がりますが、ここはちょっと日本離れした異次元感漂う素敵な緑の庭園。

天気がよければさぞかし気持ちよく散策しながら思索に耽ることができることでしょう。

建物に囲まれた中庭はクールな水盤と暖かなウッドデッキが配されたなごみの空間。

これまた天気がよければさぞかし気持ちよく読書に耽ることができることでしょう。

続いて館内へ。

私がイメージする図書館とは一線を画するオサレな雰囲気にため息が出ます。

基本的にはコンクリート・鉄・ガラスの3大スターが主役の典型的なモダニズム建築。

クールな装いの中で明るいオレンジ色の壁がアクセントとして効いています。

続いて閲覧室および開架書庫へ。

なにこれズルい。オサレにも程があります。

蔵書数も申し分なく、コーヒー片手に一日中ここで幸せな時間を過ごせそう。

ちなみに、密閉できる容器に入った飲料なら閲覧室に持ち込み可能とのこと。

十字柱に沿って天井を見上げると、天窓から差し込む明かりが開放的な雰囲気を醸しています。

天気がよければさぞかし美しい陽の光が降り注いで、教会のような雰囲気さえ醸すのでしょう。

我が終の棲家の近所の図書館とは比べるべくもありませんが、まったくもって羨ましい限り。

いつか晴れた日に再訪したい。

そんな気になる掛け値なしに素敵な図書館。


設計は「建築界の良心」槇文彦さん。

2024年6月に御年95歳で亡くなられるまで、端正で気品溢れる理知的なデザインで日本建築界を牽引されました。

モダニズム建築はどこか人を寄せ付けない冷たさを感じさせるものが多い中、本建物には不思議とほのかな温かみを感じます。

アクセントの色使い?
自然光の取り入れ方?
周辺環境との関係性?

さんにはお会いしたこともお話を聞いたことも、著書を読んだことさえありません。

従ってこれは私の勝手な想像ですが、きっとクールでダンディな佇まい内に暖かな優しさや煮えたぎる情熱をお持ちだったのでしょう。

永遠のガキんちょの私が憧れる真の紳士。

もはや新作を拝見することは叶いませんが、日本国内だけでも90件ほどの作品が存在します。

建築巡礼の旅…ワクワクしてきた。

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基本情報

福井県立図書館
設計:槇文彦
竣工:2003年
場所:福井県福井市
訪問:2026年5月

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