ことばは生き物、変化していくのが当たり前。
確かにそうかもしれません。
然して!
生まれることばあれば死んでいくことばあり。
使うのは恥ずかしいけど愛着を捨てきれない。
そんな憎めない死語を墓場から掘り返す企画、名付けて「死語硬直を解き放て」
レトロブームの昨今、ワンチャン復活あり!?
デパート、松坂屋上野店、日本橋高島屋、フェミニズム、ダイバーシティ、DEI、ことば狩り
エレベーターガール【名詞】
誕生から死に至るまで
私がまだウブなガキんちょだった昭和50年代。
よそ行きの服でおめかしして家族で出かける先は魅惑のDepartment store、デパート、百貨店。
記憶は定かではありませんが、梅田阪急や心斎橋そごうあたりが多かったかなっ。
何が楽しみって、エレベーターに乗ること。
何が男の子心をくすぐるって、機械仕掛けのメカメカときれいなお姉さんのニコニコ。
もしや最近のヤング(死語)は知らない?
かつてデパートでは、エレベーターガールがエレベーター内で運転操作やフロア案内していたことを。
素敵な制服を着て微笑むきれいなお姉さんにホの字(死語)にならないなんて世界線はあり得ません。

ピンクレディーのケイちゃんとエレベーターガール、どっちとケッコンしよう?
と、子ども心に真剣に悩んだものです。
そんな甘酸っぱい郷愁を誘う魅惑のことば、そういやあ最近めっきり聞かなくなってしまいました。
それもそのはず、随分と以前からデパートでエレベーターガールを見かけなくなってしまいました。
どうしてこんなことに・・・
大阪育ちのChatGPTチャコちゃんに八つ当たり。

死語「エレベーターガール」が生まれて流行り、死んでいった経緯を教えて

昭和デパートの“動く案内板兼ホスピタリティ装置”みたいな存在やったな
ボタン一つに一つの時代が詰まっとることばやね
誕生
職務自体は1929年、松坂屋上野店が発祥とのこと。
手動で扉を開閉し、行先階を聞いて機械を操作し、「◯売り場は▢階でございま〜す」とフロア案内。
当初「昇降機ガール」と呼ばれたため出生日は不詳ですが、1930年代初頭といったところでしょう。
当時の百貨店は紛うことなき「ハレの舞台」で、上品な女性が案内してくれることで非日常感を演出。

青春
昭和30~50年代に絶頂期を迎えます。
高度経済成長でデパートが大繁盛し、エレベーターガールは一気に“デパートの顔”へ。
この時代はもはや職業を超えて
- 素敵な制服
- 丁寧な敬語
- 美しい所作
の三拍子揃った舞台役者のような存在に。
昭和のきらびやかな風が流れていました。

晩年
昭和末期〜平成初期に時代の風が一変します。
エレベーターの自動化。
扉は勝手に開閉するし、お子ちゃまは先を争って行先階のボタンを押すし。
時を同じくしてバブル崩壊、コスト削減が迫られる中で「お姉さん要らんやん」との無慈悲な気付き。
時を同じくしてフェミニズム台頭、女性の権利向上が叫ばれる中で「男尊女卑?」との妥当な気付き。
こうした合理主義のもと、ガキんちょの浪漫やお父さんのスケベ心は鼻クソの如く吹き飛ばされます。
これを一言で表すなら「味気ない」
さぁみなさんご一緒に。ア・ジ・ケ・ナ・イ!

死去
職務自体は2026年現在、かろうじて日本橋髙島屋で細々生き残っているようです。
ただし、ジェンダーフリーの世相を反映して職名は「エレベーター係」だそうです。
ただし、DEI(多様性とか)の世相を反映して担当者は20~60代の男女だそうです。
ガールが天に召された死亡日は不詳ですが、2010年代中期といったところでしょうか。
享年80くらい。

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死語の世界からの復活
結論から申しましょう。エレベーターガールが復活する可能性は♬万が一 金田一♬にもありません。
レトロブームに乗って職務自体は復活したとしても、職名はことば狩りに遇って袋叩きにされるでしょう。
- 女優 ⇒ 俳優
- 保母 ⇒ 保育士
- 看護婦 ⇒ 看護師
- 助産婦 ⇒ 助産師
- ウェイトレス ⇒ ホールスタッフ
- スチュワーデス ⇒ キャビンアテンダント
女性を想起させる職名はことごとく抹殺されました。
「逆男女差別だ~ギャア”!」の声にお応えして、男性を想起させる職名も着々と虐殺が進みます。
- ガードマン ⇒ 警備員
- カメラマン ⇒ フォトグラファー
- セールスマン ⇒ セールス担当
- サラリーマン ⇒ ビジネスパーソン
死屍累々、死語硬直のネタの宝庫。
しかし、ことば狩り以上に恐ろしいのは職業狩り。
これらの職業全ていずれフィジカルAIやAI搭載ロボットに奪われます。知らんけど。
お茶の子さいさい(死語)。
しかし、困るのは令和の男の子たち。
尻や荒草に仄かな恋心を抱けと?
そういやそんな映画がありましたな。
2014年の公開当時は「なんと荒唐無稽な!」と鼻で笑ったものですが、振り返ってみると時代を先取り。
いい歳こいた主人公が恋するAIサマンサ(『奥さまは魔女』かよ)の声を演じるのは女優改め俳優のスカーレット・ヨハンソンさん。通称スカヨハ、第86位。
確かに魅惑のボイスですが、フィジカルなしかぁ・・・
どこかのデパートで「スカヨハさん1日エレベーターガール」イベントでも開催しないかな。
きっと押すな押すなの大盛況になりますゼ。
ただし客はおじさんばかりでしょうけどネ。
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