横須賀美術館|プリツカー賞建築家・山本理顕の代表作~建築徘徊54

建築徘徊
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2025年2月ダリ展にお出かけ。
ダリってダレやねん。

サルバドール・ダリ
スペイン生まれの画家でシュルレアリスムの旗手。

おいしそう? それはシュークリーム!

訪問記

我々ポンコツ夫婦にしては珍しく快晴の青空の下、やって来ましたここは横須賀

わかるかなぁ、わかんねぇだろうなぁ

アンタ あの娘の何なのさ? 港のヨーコ ヨコハマ ヨコスカ

わかるかなぁ、わかんねぇだろうなぁ。

横須賀美術館に到着。

「開国してくださいよ~」でお馴染みペリー提督も黒船でやって来た浦賀のそばです。

スケスケ・スケルトン仕様の建物が見えてきました。


現代建築の雌雄(男女ユニット)SANAAの建築に雰囲気が似ています。

しかしどっこい、設計者は山本理顕さん。

”建築界のノーベル賞”といわれるプリツカー賞2024年に受賞された大建築家。

スケス建築は審査員の受けがよいのかしら。

広い敷地に建つ低層建物は外観写真を撮るのが難しい素人カメラマン泣かせ。

てな訳で中に入りましょう・・・と思いきや大行列。

外で20分、館内で20分並んでやっとチケット購入。

今どき事前にネットでチケットが買えないなんて。

地元の英雄・小泉進次郎センセイに言いつけるよ!?

ダリさんもおカンムリ!

館内は真っ白しろすけ、丸く穿たれた開口から覗く青い空・青い海が爽やかな雰囲気を演出します。

京都の寺院、源光庵へのオマージュでしょうか。

躯体にランダムにボコボコ異形の孔が開く建物は数あれど、ここは外の景色にとても恵まれています。

現代風の借景ですね。

それにしても変わった建物です。
入れ子構造とでもいうのでしょうか。

白い箱だけで建物機能は満足していそうですが、全体をガラスの箱で覆う二重構造。

人間でいえば内臓と皮膚?


2つの箱の間のスペースは何の機能を果たすのかな。

空調して内部の大事な美術品を経年劣化から守る?
全面ガラス張りで却って電気代がかさみそう。

少なくとも吊り天井、設備配管(人間でいえば血管?)、多種多様なセンサー類(人間でいえば神経?)のメンテナンスはやりやすそうです。

屋上に出ると絶景かな絶景かな

絶好の快晴の下で臨む東京浦賀水道の景色はダリの狂気に満ちた絵画と好対照でなんとも心地よい。

屋上から建物を見下ろすと、その特異な形態がよく分かります。

深海に潜航していく潜水艦に見えなくもない。

だってここは横須賀米軍・自衛隊すぐ間近。

館内に戻ります。

特異な構造を生かした不思議空間がてんこ盛りで建築好きには堪らん。


ちなみに、ここの図書室は各地の美術館で開催された企画展の図録がズラッと揃っていて素晴らしい。

人が少なくて静かだし、1日中籠っていられそう。


さて設計者の山本理顕さん、最近は2025大阪・関西万博(特に木造の大屋根リング)を舌鋒鋭く批判しておられます。

反骨精神? エセ権威への反発?

功成り名を遂げた大建築家でありながら未だ失われないその荒ぶる魂を私はとてもとても尊敬します。

日本企業勤めの私の周りは事なかれ主義に染まった上意下達木っ端役人風情だらけ。

サラリーマンとして・サラリーマンらしく」をモットーに嬉々として社畜の立場に甘んじる。

異論!反論!OBJECTIONをがなり立てて事を荒立てるのが大好きな私に向いている訳がありません。

逆によく30余年も勤めたね。
研究開発部門はまだマシだったのdeath。

そんな私ですから山本さんの生き様には惚れボレ憧れます。かっこヨすぎてシビれます。

生涯現役を貫いてこれからも素敵な建築を実現してください。

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基本情報

横須賀美術館
設計:山本理顕
竣工:2006年
場所:神奈川県横須賀市
訪問:2025年2月


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