建築徘徊23 東京国立博物館 法隆寺宝物館|谷口吉生ルーバー建築

建築徘徊
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本日は秋晴れに恵まれたスポーツの日。

そこをあえて美術・芸術鑑賞に出かける天邪鬼の私です。

上野恩賜公園の一画に広大な敷地を擁して建ち誇る東京国立博物館に行ってきました。

目的はもちろん谷口吉生さん設計の法隆寺宝物館

訪問記

JR上野駅に降り立つと、そこは外国人天国

東京国立博物館の入口まで徒歩10分足らず。

すさまじい雑踏のなか人をかき分けかき分け歩く道すがら、ほとんど日本語が聞こえません

挙句の果てに東京国立博物館のチケット売り場では”Ticket booth no.9 & 10, please”と英語で案内される始末。

敷地内に入ると一転、人混みとは無縁の静かで落ちついた雰囲気に。ほっ。

エントランスを抜けて左手、少し離れた場所に建つ法隆寺宝物館に向かいます。

浅い水盤の上に設えられた御影石のアプローチを渡って出入口へ。

雰囲気は鈴木大拙館の中庭とよく似ていますが、こちらの方がずっとオープン。

シブい自動ドアやなぁと思いきや、出入口はこの左右にありました。

入館するとそこは魅惑のルーバーワールド!

見渡す限り階段までもひたすらルーバールーバー



呼んだ?

いや呼んでない
あんたたちはウーパー・ルーパー。

屋内から見るルーバー越しの前庭は秋の装いでとても美しい。

一方その背後はこれも御影石でしょうか、壁全体を覆うが対照的な重厚さを醸します。

法隆寺のお宝ですから古いものだと7世紀、1400年以上も前のもの。

これらの至宝を際立たせるためか、館内は極めて抑制された控えめなデザインです。

この回り階段も谷口さんらしいシャープで理知的な雰囲気が漂ってカッコよいです。

法隆寺のお宝を堪能したあと、建物の外観をあらためて見物します。

裏手までは立ち入ることができないのですが、一般人の目につくところはとにかくルーバーズ。

バックヤードとなる建物側面は豪華石張りなのですが、けっこう年季が入って汚れが目立ちます。

ちょっとした庇のようなもので雨掛かりを避けるかどうかの違いで、こんなにもの変色度合いに差が出るものなのですね。

さて、せっかくなので敷地内の建物群をチラッと見物。

明治後期から現代までの日本の建築史を凝縮したような個性豊かな建物が競うように建ち並びます。

僭越ながら勝手にネーミング。

  1. 西欧建築を見よう見まねで作ったマネマネ館
  2. 西欧風なのに何故か瓦屋根を載せた血迷い館
  3. 日本古来の個性文化を反映したモダニズム館

    (なんと! お父様谷口吉郎さんの設計)
  4. 日本が世界に誇るお宝建築家の国宝級洗練館

ここは日本東洋のお宝愛好家は言うに及ばず、建築好きにとってもたまんねぇ~好スポットです。

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基本情報

東京国立博物館 法隆寺宝物館
設計:谷口吉生 
竣工:1999年
場所:東京台東区
訪問:2024年10月


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