2025年の夏は内藤廣さんが熱かった!
展覧会、自身の手帳公開、ともに大好評を博しました。【注】いずれも終了
そんな内藤さんの高知市にある代表作を訪ねたのは、あぁ遥か昔の2017年。
森で隈さんに出会い、カツオの藁焼きに舌鼓を打った翌日のことです。
ハイブリッド木造、集成材、キール屋根、台風銀座、強風対策、竹中工務店、BCS賞
訪問記
建築好きのシロート写真家泣かせ。
小高い山の上に地形に沿って広がる建物は、ドローンでもないと全貌を把握することができません。
全景写真はプロや地主にお任せして、私は人間目線の写真に徹することにします。

入館したらすぐ屋外。
こちら主役は建築ではなく植物につき、屋内外がシームレスに繋がる仕様となっております。
ここで「牧野富太郎って誰やねん?」という方のために一言でご紹介すると「日本植物学の父」
みなさまのNHKさまの朝ドラ『らんまん』のモデルにもなりました。見てへんけど。
ちなみに牧野博士が植物採取していた山には安藤忠雄さん設計の博物館が建っています。
本建物に戻ります。


地場のスギ・ヒノキ・ベイマツなどを部位に応じて、基本的には集成材にして大々的に使った木造建築。
ですが、近代建築の要コンクリートと鉄もコソコソ隠すことなく堂々と使われています。
各素材のいいとこ取りをしたハイブリッド構造。
それにしても平屋の割に鉄がゴツくないか?
恐竜の背骨みたいやぞ。




山の頂上。すぐ南に太平洋。室戸岬も至近。
はい分かりました。凄まじい強風が吹くのね。
場所によっては強風が屋内に入りこんで屋根を吹き上げちゃったりするんでしょうか。
木だけでは屋根の風対策が心許なくて、太いふっとい鉄の助けが不可欠なのでしょう。
「台風で屋根が剥がれました。コンドル大屋根は飛んで行く。てへぺろ」では済まんのだよ。
とはいえ全て力任せ鉄任せという訳ではなく、風の影響がマシであろう場所は鉄分控えめ。


本館と展示館を結ぶ長いなが~い渡り廊下なんかは随分と軽やかな感じがします。


さてこの建物、上から見ると直線部分がないのでは?と思いたくもなるウネウネ具合。
牧野博士への敬意は変わらずとも、内藤さんと安藤さんでは随分と解釈が異なります。
定規で引いたような直線などない有機体の植物に敬意を表して、私は内藤建築に1票!
てか、幾何学形態でない安藤建築ってあったっけ?
このウネウネは設計も大変だったでしょうが、作った人はもうムチャクチャ偉い!
よくもサディスト内藤のシゴキに耐えて(知らんけど)完成に漕ぎ着けたものです。
デザインと施工技術に優れた建物に与えられるBCS賞に輝く本建物の施工者は、あの竹中工務店。
屋根が飛びそうに軽やかな東京ドームや屋根が空から飛んできたような札幌ドームを建てた勇者。
もっと胸張って誇ればいいのに、これ以上ないほど地味に控えめにHPの片隅で告知するのみ。
口下手な頑固職人かよ。
陰ながら応援してます。モットセンデンガンバレ。
あ、主役のはずの内藤さんが不貞腐れてどっかに飛んで行っちまったよ。
建築徘徊で取り上げた回数が(たぶん)TOP3に入る内藤愛に免じて今回はお赦しください。
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基本情報
牧野富太郎記念館
設計:内藤廣
竣工:1999年
場所:高知県高知市
訪問:2017年5月
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