いざ鎌倉。
緊急事態ですか? いえ、建築徘徊です。
葉山館を訪問したからには鎌倉別館にも行かねば片手落ちというもの。
別館って・・・本館はいずこ?
鶴岡八幡宮の境内に。
老朽化で閉館の後にリニューアル、鎌倉文華館鶴岡ミュージアムとして生まれ変わりました。
つまりこの美術館、本館不在の変わり種。
キャンティレバー、ヴォールト、御影石、大髙正人、丹下健三、ルイスカーン、隈研吾
訪問記
JR鎌倉駅から徒歩16分、北鎌倉駅から同20分。
いつも観光客でごった返す小町通りを避けるため、北鎌倉駅から向かいます。
人影まばらな道中には由緒正しき荘厳な寺社が建ち並び、この辺り一帯だけで1日たっぷり時を過ごせそう。
が、今回は後ろ髪惹かれる思いで目的地に直行。


両腕の押し出し感が凄い。
やり過ぎピノキオほどではないものの、下に入り込むのが憚られるほどの跳ね出し具合。
しかし、チケット売り場は左腕の付け根。
意を決して窓口に向かい、なんとか入館。
吹き抜け階段で2階に上がり、飛び出た腕の先へ。


意外や意外、外観から受ける印象とは裏腹に跳ね出し感が全く感じられません。


両腕先端の展示コーナーは真ん中のガラス壁の頭からチョッピリ出ているだけ。
もしや裏に隠し部屋でもあるんかな?
さて、御影石張りの階段回りはデジャヴのかほり。
しかし、こっちが5年も先やでぇ。
昭和の美術館は御影石張りが標準やったん?
次、異常に細長い長方形の展示室へ。


さて、連なるヴォールト状のコンクリート屋根はデジャヴのかほり。
ルイス・カーンさんの傑作キンベル美術館に似ています。行ったことないけど。
しかし、こっちが12年も後やでぇ。
昭和の美術館はヴォールト屋根が標準やったん?
さて、改めて外観を眺めるために外へ。


両腕のキャンティレバー(片持ち)とヴォールト屋根の具合がよく分かります。
さて、ここで気になることが。崖が近すぎん?
建物の背後、すぐそこに崖。

はは~ん、両腕は崖に押し出されたな。
狭い敷地に前庭やアプローチを設けるため、1階は広くすることができない。
では展示に必要な床面積をどうやって捻出すれば?
などと思案していると、崖が背後からせり出してきて解決策を提示。な~んてね。
さて、気になるのは建物裏面のデザイン。
きっと妖怪ぬりかべの如きコンクリート壁はデジャヴのかほり。
巨匠・隈研吾さん初期のばかけんちく・M2に似ています。行ったことないけど。
しかし、こっちが7年も先やでぇ。
東京ど真ん中に建つ隈建築と違い、こっちは崖必要に迫られて止むを得ず書き割ったんだと思います。
さて、本建物は大髙正人さん御年61歳時の作品。
ことほど左様にいろんな建築家や建物との関係を想起させます。
こんな妄想も建築徘徊の醍醐味。
いやぁ、建築って本当にいいもんですねぇ。
(水野晴郎風)
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基本情報
神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
設計:大髙正人
竣工:1984年
場所:神奈川県鎌倉市
訪問:2026年1月
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