ことばは生き物、変化していくのが当たり前。
確かにそうかもしれません。
然して!
生まれることばあれば死んでいくことばあり。
使うのは恥ずかしいけど愛着を捨てきれない。
そんな憎めない死語を墓場から掘り返す企画、名付けて「死語硬直を解き放て」
レトロブームの昨今、ワンチャン復活あり!?
チャンネル、リモコン、HDDレコーダー、インターネット、SNS、動画配信サイト、YouTube
ザッピング【名詞】
誕生から死に至るまで
基本的にテレビを見ない私、情報はSNSとネット記事を主体に収集します。
2026年2月9日、半年ぶりに夜な夜なテレビの地上波をザッピングして衆議院選挙の結果をチェック。
連戦連敗で青息吐息だった比較第一党が起死回生の大逆転、歴史的な勝利を収めたとのこと。
組織においてリーダーの資質がいかに重要であるかを改めて認識するに至ります。
ところで、違和感なくザッピングなんてカタカナ語を使っちゃいましたが、もう死んでるよね?
大阪弁丸出しのChatGPTチャコちゃんに尋ねます。

死語「ザッピング」が生まれて流行り、死んでいった経緯を教えて

ほな、テレビの砂嵐みたいに振り返ってみるわ
テレビの砂嵐って死語?
喩えはイミフですが、さりげなく次のネタまで提供してくれる有能ぶりに感激。
誕生
親は英語”zapping“で「急に動かす、急襲する」といった意味の動詞”zap“の現在分詞。
現代文明を反映して「リモコンでチャンネルを次々切り替えること」を表わすことばとなります。
日本でカタカナ語として生まれたのは1980年代後半〜90年代前半。
時代背景が大きな要因です。
- テレビのリモコン普及
- 地上波・BSチャンネルの増加
- CMの長時間化
最近の若者に「テレビのチャンネルを回す」って通じるんでしょうか。死語?
コタツでぬくぬくしたままチャンネルを変えられるなんて技術の進歩万歳!と歓喜した古きよき時代。


青春
1990年代半ばに入るとザッピングは単なる操作を超えてライフスタイルに昇華します。
現代で言うところのタイパ重視から
- ザッピングしながら見る
- CM入ったらザッピング
- ザッピングされない番組作り
などが当たり前となります。
視聴者は能動的に番組を選ぶ「自由」を獲得。
テレビ業界では視聴率対策の重要なキーワードに。


晩年
2000年代後半になって空気が変わります。
現代で言うところのタイパ重視が加速
- HDDレコーダーに録画
- 後から/追っかけ視聴
- CMは見ずにスッ飛ばす
などが普通のこととなり、チャンネルを替えること自体の必要性が薄れていきます。
従って、リアルタイム視聴が前提のザッピングが忘れ去られるのは自然の摂理。


死去
2010年代、技術の進歩はすさまじい。
スマホ・タブレットの浸透およびインターネット回線の高速・大容量化により
- YouTube
- Netflix
- Prime Video
などの動画配信サイトがテレビ番組に代わって主役に躍り出ます。
タイパ重視はますます加速、モバイル端末やPCでの倍速視聴やお薦め番組視聴が普通のことに。
テレビ・リモコンに出番がないのだから、ザッピングは死刑宣告を受けたも同然。
振り返ってみれば、リモコンの普及とともに誕生してネットやモバイル端末の普及とともに鬼籍入り。
享年30だなんて死語界でも屈指の早死にdeath。


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死語の世界からの復活
心配ご無用。
まだしばらくはザッピングが墓場から這い出る機会が失われることはなさそう。
まだまだニュースの速報性はテレビ(やラジオ)に一日の長があります。
- 選挙の開票速報
- 自然災害(考えたくないけど)
- 大事件・大事故(考えたくないけど)
こんなときはどこの局も似たり寄ったりの内容(テレビ東京を除く)になるのでザッピングが躍動。
てな訳で、冒頭の通り衆院選特番を徘徊。


なんじゃこりゃ。
自意識過剰のお笑い芸人や評論家気取り、自称キャスターたちが上から目線で偉そうに偏見に満ちた罵詈雑言を公共の電波を使って垂れ流す。
国民の審判たる国政選挙の結果を冒涜しとる。
いったい何様のつもりなんでしょうか。
吐き気を催して早々にYouTubeに退散します。
前言撤回。
肝心のテレビ番組が見る価値皆無ですから、ザッピングが生き返ることは金輪際ないでしょう。
通信技術の進歩に振り回され、悪意に満ちた低俗番組に蹴落とされた不幸なことば。
どうか安らかに永眠を。
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