人生も終盤に差し掛かり、残る楽しみといえば初孫の顔を拝むことくらい。
おい息子、聞いてるか?(冗談です)
来るのか来ないのか分からない日に備えて、安産祈願で有名な水天宮を事前視察します。
来るのが分かっている方はコチラをどうぞ。
安産の象徴とされる犬にあやかる「戌の日」の参拝がお勧めだそうですゼ。
伝統木造、免震構造、杉板本実仕上、都市型神社、安産、子授け、地価高騰、狭小敷地
訪問記
東京メトロ水天宮前駅。
「地下鉄やから水天宮下駅ちゃうん?」とイチャモン付けつつ地上へ。
目の前は交通量の多い大きな交差点。
交差点の角に本殿らしきものは見えますが、鳥居や参道が見当たりません。
どこから入るんや?
交差点から最も離れた敷地の反対側に階段を発見。
それにしてもこの面構え、ホントに神社?
ホールとか劇場っぽい佇まい。
階段前の御触書には「免震建築物」の文字が。
安産・子授けには自信あれど、地震対策は神頼みせず先進技術に委ねる都会派らしい合理的な考えです。
都会っ子の私は大賛成。
打放しコンクリートの壁にアルミ?の天井パネル。
グレー基調の色合いと相まって典型的な現代建築。
そんな階段を上がると鳥居と参道がようやく出現。
ここで唐突に子どもの頃の思い出が蘇ります。
両親に連れられ出かけたデパートでガキんちょの楽しみといえば屋上のミニ遊園地。
その傍らには取って付けたようにミニ神社が鎮座していましたとさ。
なんかココ、デパうえ神社に似てない?
いやはや都会の神社は大変だ。
土地は高いし敷地は狭い。
幸か不幸か差し当たり安産祈願は必要ないので、本殿に参拝することなくとっとと退散。
下界地上に戻って周りを散策します。
パッと見は杉、実は本実仕上げのコンクリート柱。
パッと見は植栽、実は地震時の免震クリアランス。
伝統的な神社のイメージを超越するモダンな仕様に都会派の矜持を感じます。
去り際に大きな道路を隔てた先から遠景を観察。
6階建てコンクリート造の事務所棟?を正面に従え、空中境内は頑丈な鉄柵で囲まれ警備体制は万全。
行き過ぎた経済合理主義の象徴タワマンを背後に従え、豊かな情緒溢れる安産・子授けのご利益を謳う。
ものすごくアンビバレント。
建築界のメカゴジラのように思えてきました。
生物を模した機械。
怪獣を模したロボ。
フェイクと言われれば♬ハイ それまでヨ♬なのですが、これがまたかっこヨいんだよなぁ。
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基本情報
水天宮
設計:竹中工務店
竣工:2016年
場所:東京都中央区
訪問:2016年4月、2025年7月
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