ロンシャンの礼拝堂|ル・コルビュジエの光と影の対比~建築徘徊06

建築徘徊
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20世紀3大巨匠の一人と謳われる建築家ル・コルビュジエさんの代表作を4回シリーズでお送りします。

第2回はロンシャンの礼拝堂

フランス東部、スイス国境も間近な山の中に忽然と現れる白いかたまり。

外観内観で大きく印象が異なります。

訪問記

現地に辿り着くまでの苦難は涙なしに語れません。

その顛末は別記事「初めてのフランス旅行は危険と罠の嵐⑨~悪徳のぼったくりタクシー」に譲ります。

さて、まずは外観から行きましょう。

四方から見る形が全て大きく異なり、建築というよりは石こうの塊を削って作った巨大な彫刻のよう。

ザハ・ハディドの流麗な大理石彫刻と対照的に、こちらはとても粗削りというか暴力的というか。


コンクリートの上に白いしっくいを塗った仕上げですが、長い年月を経て汚れやひび割れが目立ちます。

白い建物は竣工時は格好よいのですが、汚れてくると残念な感じがしますね・・・

こまめなメンテナンスが大事です。

続いて内観

中は一転、洞窟のような作り。

不規則に設けられた開口のステンドグラスを通して外光が射し込み、なんとも幻想的です。


建物出入り口のは外の現実世界と中の祈りの空間を隔てる結界の役目をしているのでしょうか。

扉の絵画はコルビュジエさん自らの作です。

ウロウロと見て回っていると、堂内で作業をしていたおじさんに話しかけられました。

その夜に開かれるコンサートの準備をしているとのことで、親切にもお誘いを頂きました。

残念ながら時間がないことを告げるとともに少し雑談です。

敷地内に建築家レンゾ・ピアノが設計した修道院がある関係なのか、彼はピアノ事務所の所員だそう。

私が日本と知ると、とある実験のために某日系企業の研究所を訪れたときのことを話し始めました。

ちょっと待って! それ私が勤める会社だし。

ていうか、あなたが来た当時、私はそこで研究員やってたんだし。

おフランスのド田舎で偶然の再会(?)を果たすとは、世界は意外と狭いものです。

あららル・コルビュジエとは全く関係のない思い出話になってしまいました。

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基本情報

ロンシャンの礼拝堂(Chapelle Notre-Dame du Haut)
設計:ル・コルビュジエ(Le Corbusier)
竣工:1955年
場所:フランス ロンシャン(Ronchamp, France)
訪問:2019年8月

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