いや、おまへん。大阪とは違うのだよ、大阪とは!
京橋といってもここは東京。
完成したばかりのTODA BUILDINGを見に行ってきました。
訪問記
五街道の起点日本橋から中央通りを南に向かって歩くこと約10分。
この11月にオープンしたばかり出来立てホヤホヤの超高層ビルにやってきました。
ビル名称が記された壁を彩るのは緑と茶を基調とするタイル。
なんだかとても懐かしい温かみを感じます。
なんでやろう?
昭和の高度経済成長期に建設された、例えばニュー新橋ビルの階段周り、なんかを思わせます。
このビルの設計テーマは「レトロ・フューチャー」かも、と勝手に想像。
すぐ北隣にはアーティゾン美術館を擁するミュージアムタワー京橋があり、中央通りに面した1階は広々とした公開空地(オープンスペース)になっています。
その一角には誰でも自由に出入りできるカフェ兼アートギャラリー。
日本でも1,2を争いそうな地価の高い場所に入場無料の施設を設けるとは太っ腹!
お隣さんとともに辺り一帯をアートで盛り上げていこうという気概を感じます。
両ビルのオーナーはきっぷがいい江戸っ子なのかもしれません。
中に入ります。
なんとも開放的で気持ちのよい吹き抜けの大空間。
上の階にはこの曲がり階段を上っていくようです。
そんな訳ありません。これはアート。
銀河鉄道999のカタパルトよろしく宙に駆け上がるような躍動感を覚える素敵な作品です。
2階は吹き抜けを取り囲む回廊になっていて、さまざまなアート作品を自由に鑑賞することができます。
最後の2点が豚の角煮と煮こごりに見える私の目はきっと濁りに濁っているのでしょう。
私にとってこのビルのハイライトは吹き抜け周りの仕上げ材の使い方。
緑・茶基調のタイルに加え、コンクリート風の人工石?、ごましお模様がかわいい天然石?、鈍い光沢を湛えるアルミ?ステンレス?などがていねいに使い分けられています。
天井には吸音のため?か規則的に細かな孔が開いた木目板。
素材の知識に乏しい私には本物かフェイクかの区別さえ付きませんが、多種多様な材料を使いながら全体のトーンは落ち着いており、洗練された大人空間が実現しています。
こんなオフィスで働けたら素敵ですねぇ。
設計は戸田建設。
建築徘徊史上初、個人建築家(の名を冠する事務所)ではなくゼネコン設計部の登場です。
パチパチパチッ!
実はこのビル、建設中に女優広瀬アリスさんが訪問しています。
カワイイは正義。
誰も「ヘルメットをかぶれ!」などと野暮なことは言わなかったようでなによりです。
コンプライアンスだなんだと世知辛いご時世にこのCMを世に送り出したことだけでもスゴい。
戸田建設さんの勇気と英断に最大級の敬意を表します。
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基本情報
TODA BUILDING
設計:戸田建設
竣工:2024年
場所:東京都中央区
訪問:2024年11月
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