2020年夏。
青森旅行の最後の目的地、青森県立美術館にやってきました。
世界遺産三内丸山遺跡(時間がなく訪問断念😢)にほど近い広大な緑地にポツンと佇む建物です。
四の五の言わずにさっそく行ってみましょう。
訪問記
白い、白いよ!
駐車場にクルマを停めて美術館に向かって歩いていると、掘り込んだ緑地にポンッと埋め込んだ白い箱のような物体が現れます。
豪雪とは無縁の人生を送ってきた私でさえ、この建物が冬場は隈研吾さんもビックリの「消える建築」になるであろうことが容易に想像できます。
エントランスの庇こそ大きな弧を描いて存在感を発揮していますが、基本的には奇をてらうことのない白い四角い形状。
なんとも潔い。
ただねえ、白い建物って完成直後はそれはそれは美しくて、特に快晴の青い空の下で光り輝く姿はとてもカッコよいのですが・・・
少しでもメンテナンスを怠るとご覧の通り、水垢やサビが目立って無残な姿を晒すようになります。
さらにここはコンクリートの上に白い吹き付け塗装でしょうか、ところどころ剥がれ落ちて地肌が見えています。
青森の厳しい自然環境のなせる業か、はたまた厳しいのは維持修繕予算なのかは分かりませんが。
少しでも修繕に役立ててもらうべく、入場料を支払って館内へ。
あれ⁉
キミ、つい最近弘前で会ったA to Z Memorial Dog君だよね?
似ているけれど違うみたいです。
どちらも生みの親は弘前出身の現代美術家奈良美智さんですが、コヤツは「あおもり犬」という名だそう。
青森県だけに「あおもりけん」ってね!
なんでやねん!
そもそも「あおもりけん」ではなくて「あおもりいぬ」ではないでしょうか。
秋田犬は「あきたいぬ」と読む訳だし。
え、マヂで「あおもりけん」なの⁉ ベタ過ぎない?
ごめん言い過ぎた。
ショックでガックリ肩を落としてはるわ。
よしよし、そう落ち込まず強く生きろよ。
閑話休題。先に進みましょう。
さすが青森県立だけあって、弘前市出身の奈良さん、寺山修司さん、青森市出身の棟方志功さんなどの作品が充実しています。
それにしても青森出身の芸術家ってスゴい人が多いですねぇ。
青森いいな。大好きになってしまった。
さらにはマルク・シャガールのバレエ「アレコ」舞台背景画など、見どころの多い素晴らしい美術館です。
すっかり満足して帰路につきます。
うん、やっぱり建物の白、木々の緑、空の青と揃うと美しい。
どうかしっかりメンテナンスを怠らず、白さを保ち続けてほしいと願います。
設計者の青木淳さんはルイ・ヴィトンの店舗設計を数多く手掛ける建築家。
才能あふれる若手建築家を数多く輩出し、自身の思想「白く塗れ!」(道理で・・・)を提唱するなど八面六臂のご活躍です。
中でも私は下に紹介する書籍を読んで大いに留飲を下げました。
ご関心ありましたらぜひ手に取ってみてください。
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イケズな東京-150年の良い遺産、ダメな遺産 井上章一, 青木淳 著(Amazonで購入)
基本情報
青森県立美術館
設計:青木淳
竣工:2005年
場所:青森県青森市
訪問:2020年7月
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