いまや跡形もなくなってしまった我が実家、どんな家だったかを一言で表すなら「寒いんじゃぁゴルアァ!」です。
冬場は家の中で吐く息が白く、朝は布団から出るのが至難の業。
だからといって夏場が快適な訳では決してなく、特に2階は蒸し風呂みたいなもの。
要は「断熱」の概念が一切なかったのですね。
吉田兼好なんぼのもんじゃい
かの吉田兼好さんは著作『徒然草』の中で「家の作りやうは夏をむねとすべし 冬はいかなる所にも住まる」と宣っておられます。
いや、冬むっちゃ寒いんやけど! それいつの時代の話だし!(怒)
あ、すみません、鎌倉時代でしたか。
そんな訳で、ずっとマンション暮らしだった私が三十余年ぶりに一軒家に暮らすに当たり、重視すべき住宅性能を考えてみました。
- 断熱性
- 気密性
- 換気
兼好さんのおっしゃる通り、日本の家屋は古来より通風性を重視してきました。
襖や障子(つまり紙!)で間取りや風の抜けを自在に操ることのできる可変性が素敵ですね。
だがしかし、これ1. 2.と真逆です。タイマン勝負です。
日本の気候は鎌倉時代に比べて遥かに人の住みにくいものになってしまったのでしょうか。
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家は住む魔法瓶?
最新の考え方は家を断熱材でガチガチに覆い、隙間を徹底的に塞いで、まるで魔法瓶にすることのようです。
鎌倉時代の日本家屋 vs. 現代の日本家屋
確かに魔法瓶なら酷暑・極寒おかまいなく、いつでも適温のコーヒーが飲めてええやん。
しかし家屋が魔法瓶と違うのは、中身がコーヒーではなく人間だということ。
酸素がないと死んでしまいます。
隙間という隙間を徹底的に塞いでしまうと、悪玉CO2が増えて酸欠になってしまいます。
そこで大事なのが3.ですね。
「ときどき窓開けて換気したらええやん。」
駄目です!そんなことしたらせっかくの1. 2.の努力が水の泡。(炭酸水ではありません)
そこで登場したのが機械換気、電気仕掛けで強制的に空気を入れ替えます。
近年のマンションでは法律で設置が義務となっているようですね。
という訳で、終の棲家は足軽ではなく騎士仕様または住む魔法瓶とすることに決めました。
次にすべきは、そんな家を作ってくれる設計者と建設会社探しです。
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