コシの強い麺を釜あげ、ぶっかけ、かけ、ざるなどバリエーション豊かな食べ方で楽しむ讃岐うどん。
博多ラーメンに神戸ビーフ、宇都宮餃子に名古屋コーチン、長崎チャンポン、横須賀海軍カレー・・・
地名と食べ物の組み合わせ、いわゆるご当地グルメってどうしてこうも魅力的なのでしょう。
本日はそんな中ではきっとマイナーな存在の「シカゴピザ」にまつわるお話。
ピザと聞いて連想する地名
ピザと聞いて真っ先に思い浮かべる国はどこですか?
やはりイタリアでしょうか。
ピザ(Pizza、ピッツァ)はナポリ発祥だそうです。
最もシンプルなマルゲリータは、薄く伸ばした生地の上にトマトソースの赤、チーズの白、バジルの緑、と奇しくもイタリア国旗と同じ配色。
彼らにとっては愛国心をくすぐられる国民食なのでしょう。
お次はアメリカですかね。
イタリア系移民が広めたとの説が有力で、1950年代頃からニューヨーク・スタイルのピザが有名に。
イタリアピザに比べてトッピングのチーズや具材が大量だったりするようです。
では、本日の主役シカゴピザとは何ぞや?
シカゴのシカゴピザ
アメリカピザの特徴がエスカレートしたのでしょうか。
シカゴピザ、別名ディープディッシュ・ピザは、深皿で焼くために生地の縁が高くなっており、これを容器代わりに大量のチーズと塊状のトマトソースがこれでもかとばかりぶち込まれています。
♬あれはななねんまえ~♬
百聞は一見に如かず。
上の写真は2017年に仕事がらみでシカゴに行ったときに食べたもの。
こちとら小柄な3人の日本人おじさん、どう考えてもカロリー過多です。
焼き上がるまで1時間近く待っている間にクラフトビール片手にサラダやポテトを頂いてしまい、既にお腹は満たされちゃってます。
見てください、この1/6ピースのド迫力!
3人でヒーフー言いながら何とか鍋を空にしましたが、なんだか一生分のピザを食べたような気がします。
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東京のシカゴピザ
時は流れて2024年。
7年分の老化が加わった私の前に再びシカゴピザが立ちはだかります。
場所は東京・神田。
藪ソバではなくてピザです。
とある呑み友達が自分の誕生祝いにクラフトビールとシカゴピザをご要望、心優しい私はシカゴで一敗地に塗れた屈辱を封印して快くお店を予約したのでした。
今回は当時の敗戦の教訓から、宴開始の30分後に焼き上げて持ってきてもらうよう事前に依頼済み。
クラフトビール1杯とサラダだけを注文し、腹を空かせて主役の登場を待ちます。
来た~!!
あれ?
思ってたのと違う。
思わずメニューを再見。
中身はチーズ(モッツアレラ、パルメザン、プロボローネ)、マリナラソース、ぺパロニ、サラミ、ソーセージ、マッシュルーム、紫玉ねぎ、ピーマン、ホウレン草、フレッシュトマト、オリーブ
確かに厚みはあるけど意外とお野菜豊富で健康的!?
対してシカゴのシカゴピザ、今となっては中身が分かりませんが、チーズとチーズとミートソースとチーズって感じでしょうか。
こちとら主賓の大柄なおじさんと小柄なおじさんおばさんの3人、あっという間にペロリと平らげてしまいました。
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ところ変われば味変わる
また1つ学びました。
同じシカゴピザという名前でも土地によって全くの別物であるということを。
千葉県の東京ドイツ村みたいなもんでしょう。
(なんか違う)
ただし気になることも。
シカゴっ子が東京のシカゴピザを見たら/食べたらどんな反応をするのかな。
「こんなもんはシカゴピザじゃねぇ! シカゴの名が汚れらぁ!」とかなんとかシカゴギャング風に叫びながらマシンガンをぶっ放すのでしょうか。
「てやんでぇ! あんたらも Edomae-Sushi とか抜かしながらカリフォルニア・ロール出してんじゃねぇ!」と江戸っ子風に叫びながらちゃぶ台ひっくり返すぞ!
まあまあ、ここはお互いの食文化を尊重して穏やかに手打ちと行きましょうや。
私が行ったお店を紹介しますんで、よかったらシカゴと東京で食べ比べでもいかが?
(店の回し者ではありません。)
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