「帝国ホテル建築物語」を読みました。
20世紀3大巨匠の一人と謳われる建築家フランク・ロイド・ライトが日本に遺した傑作。
その計画から竣工に至る過程で繰り広げられたロマン溢れる熱い熱い男たちの物語です。
あまりに面白くて一気に読了。
興奮冷めやらず、帝国ホテルに使われたレンガやタイルのことを詳しく知りたくなり、愛知県常滑市のINAXライブミュージアムと岐阜県多治見市の多治見市モザイクタイルミュージアムをハシゴしてきました。
本日は、このうち異才建築家/建築史家藤森照信さん設計の多治見市モザイクタイルミュージアムをご紹介。
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訪問記
名古屋の中心部から1時間とかからずJR多治見駅に到着。
路線バスの本数が少なく、ここからミュージアムまではタクシー。
15分ほどで到着。ドドーン!
のどかな田園地帯に突如、異様な風体をした丘のような物体が現れます。
例によって周囲を一周してみます。
うわっ屋上に草生えてるわwww
冬場に雪が積もったらスキーできるな。
この土壁、地元の人たちが手作業で塗ったんかな。
色々なことが頭をにぎやかに横切り、思わず顔がほころびます。
エントランスに向かいます。
巨大な建物の割にこじんまりとかわいらしいサイズの入口です。
むむ、よく見ると壁に茶碗の破片や土鍋のフタが埋まってる!
地元の人たちの私物でしょうか。
だとしたら、さぞかし愛着のある建物になったことでしょう。
入館。
土壁に囲まれた薄暗い階段を一気に最上階の4階まで上がります。
タイルを効果的に使ったオブジェがお出迎え。
奥の開口はガラスがなくて外部に接しています。
雨降ったらどうなるんやろ? 水浸し?
まぁタイルなんで濡れてもどうってことないでしょうけど。
下の階はさまざまなタイルが飾られた展示室やショールームとなっており、タイルの奥深さを堪能することができます。
いやあ、藤森照信さんの建築は心がホッコリ和みます。
現代建築を代表する素材である鉄・コンクリート・ガラスではなく、最も根源的な建築材料の土が主役。
このデザインを許容する懐の広い建築主と異能の建築家の幸せな出会いが生んだ奇跡の建築です。
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基本情報
多治見市モザイクタイルミュージアム
設計:藤森照信
竣工:2016年
場所:岐阜県多治見市
訪問:2024年5月
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