三十余年ぶりに一軒家に暮らすことに決めた私。
入念な調査の結果、騎士住宅(またの名を住む魔法瓶)とすることに。
そんな家を作ってくれそうな信頼できる工務店も見つかりました。
次にすべきは人生の終着点となる土地の選定。
さて、私はどんなところに骨を埋めることになるのでしょうか。
坪単価は信用に足る指標
2024年5月
エリアは概ね決まっていて、地元の不動産屋さんとは緩~くつながっていました。
実家の土地の売却先が決まったことを受け、本格的に土地探しに取り掛かることにします。
地域選定の条件を思い出してみましょう。
- 東京近郊、生活至便
- 海辺に近いのどかな街
- 30坪(100㎡)程度
- 駅徒歩15分以内
- 予算アレ円
どの地域でも大体同じだと思いますが、基本的には駅を中心に同心円状に遠くに離れるほど坪単価は安くなります。
意中のエリアは駅の南側を「海側」、北側を「山側」(むっちゃ平地やけど)と呼ぶそうで、駅からまっすぐ南に歩けば20分ほどで砂浜ということもあって海側が人気。
よって、坪単価は時計で例えると5~7時の方角が最も高く、3~5時と7~9時、11~1時、1~3時と9~11時の順に下がっていきます。
海辺に近いことを条件にしたからには、地価が高いと分かっていてもまずは海側で探すでしょ。
望ましくは4時から8時までの間。
さて、どんな地域であれエリアごとに坪単価の相場はほぼ決まっています。
そりゃそうですね。
売主はできるだけ高く売りたい、買主はできるだけ安く買いたいのですから、両者のせめぎあいの中で価格はある一定の値に収束していくに決まっています。
つまり、相場を外れて大幅に安い土地はほぼ確実に「訳アリ物件」だと思われます。
海側で坪単価の相場が予算ヒミツ円/坪(=予算アレ円÷30坪)を下回るエリアを探せば一目瞭然。
私が骨を埋めるのは下の図で黄色く色を付けた地域のどこかになりそうです。
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最初の候補地で選球眼を養う
久しぶりに不動産屋さんを訪問、条件に合う候補地をいくつか挙げてもらいます。
★の場所に売地(しかも更地)があるではないですか。
ほぼ長方形で南側と東側が道路に面した角地です。
面積は31.8坪、坪単価は相場に比べて1割ほど安い。
なんと運のよいことに1物件目にしてほぼ理想的。
駅から歩いて現地を見に行きます。
駅徒歩20分、海徒歩5分。
駅まで遠くて条件を外れますが、何かを妥協しなければ何も決まらない。
自転車を使えばなんとかなるでしょう。
ええやん。気に入った。
自宅に帰り、申込書(この土地を買いたいという意思表示)を用意しつつ、パートナー工務店Yの営業Hさんに連絡。
住宅を設計し、建設する立場で忖度なくこの土地の良し悪しを確認してもらいます。
良い所
- 南道路による日当たり
- 敷地が道路面よりも高いことによる風通しのよさ
- 敷地が道路面よりも高いことによるプライバシー確保
- 4m道路なので大型車が通れないことによる交通安全性
悪い所
- 海が近く重塩害地域のため塩害対策費用上昇(2万円/坪程度)
- 敷地に高低差があるため深基礎によるコンクリート費用上昇(50万円前後)
- 4m道路なので大型工事車両が使えず建設資材運搬費用上昇(40万円程度)
- 古い小口径から大口径へ水道管引き直し費用上昇(80万円)
覚悟していた塩害対策はともかく、あとはいずれも素人には分かりません。
これらの費用上昇を加味するとほぼ相場通りの金額に。
さらに不動産屋さんに聞いた追加情報によると、北側2件のお宅に向かう水道管はこの土地の下を経由しているとのこと。
彼らの水道管に何か問題が生じた場合、この土地を掘り返して修理なり交換なりする必要があります。
これはリスクが大きい。
今回はよい勉強になったと考え、他の候補地を探すことにしました。
この先、少々苦戦することになるのですがね。
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