建築徘徊02 雲の上の図書館|外国人を魅了する隈研吾の木仕上げ

建築徘徊
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愛媛との県境にほど近い高知県の山間部に位置する梼原(ゆすはら)

江戸時代末期にはあの坂本龍馬さんが土佐藩を脱藩するときに通ったそうです。

建築家隈研吾さんの作品「ゆすはら雲の上の図書館」を見てきました。

訪問記

あまり時間のない中さっと一通り見学するに留まりましたが、感じたことを素直に綴ってみます。

エントランス周りでまず目に飛び込んでくるのはスノコ

建築のアイコンともいうべき仕上げ(というか飾り)です。
何の意味や役割があるのかは分かりません。

靴を脱いで中に入ると、次に目に飛び込んでくるのは天井から吊り下げられたように見える木の角材

梼原町産の杉を使い、日本の伝統工法「地獄組」で作り上げたそうです。

これまた構造的には特に意味をなさない飾りのようですが、やたらと目を引くことは確かです。

スノコ角材に気を取られがちですが、天井なんかをよく見るとかなりのローコストで作られていることが分かります。

いまや世界的権威となった隈研吾さんですが、建築主の懐具合をしっかりと勘案した上で見栄えのする建築に仕上げる技はスゴいの一言に尽きます。

靴を脱いでの入館はよいアイデアです。
地元の子どもたちが至る所で自由気ままに本を読んだりゴロンと寝っ転がったり、本当にリラックスして楽しんでいる姿が微笑ましい。

一方で、大型観光バスで欧米アジアからの団体が建築見学にひっきりなしにやってくることには驚きを隠せません。

高知の山奥隈研吾さんの建築を介して地元の子ども外国人観光客が出会う。

そのギャップがこの建物のいちばんの魅力だと感じました。

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基本情報

ゆすはら雲の上の図書館
設計:隈研吾 
竣工:2018年
場所:高知県高岡郡梼原町
訪問:2024年5月


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