静岡県富士山世界遺産センター|坂茂オマージュ関数~建築徘徊83

建築徘徊
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ババンバ バン バン バン 宿題やったか?

静岡県富士宮市にやって来ました。

本日俎上に載る建物の設計者は坂茂さん。

さかしげではなくてばんしげる

“建築界のノーベル賞”と言われるプリツカー賞2014年に受賞。

見せてもらおうか、プリツカー賞建築家の才能とやらを!

KEYWORDS

逆さ富士、大学セミナーハウス、スロープ、グッゲンハイム美術館、さざえ堂

訪問記

世界遺産富士山の保護・保存・整備の拠点として2017年に開館した施設。

近くの駐車場にクルマを停めて徒歩で向かいます。

巨大な鳥居が見えてきました。

富士山本宮浅間大社に向かう一の鳥居。

片足が水盤に浸かっとるな。寒ないん?

そんなことより建物に注目。なんじゃこりゃ?

盃ですか。いや、きっと逆さ富士

フザケてるんか。いや、きっと大真面目。

水盤に映る建物を富士山に見立ててご覧くださいってなことでしょう。

世界に誇る霊峰に敬意を表してのオマージュ

富士山オマージュhfで表わすなら、本建物はひっくり返してるのでhf-1

しかし、建築バカ好きの私は富士山よりも大学セミナーハウスを想起します。

形状が円錐(本建物)か四角錐(セミナーハウス)かは違いますがね。

地面にぶっ刺さるように建つ異形の建物は還暦を迎えてもインパクトあり過ぎ。

地面ぶっ刺しオマージュhgで表わすなら、本建物は富士山オマージュと合わせて

a・hf-1 + b・hg

のような形で表わせましょう。

さて、特徴的な木組み格子に近づいて観察します。


地場産の富士ヒノキだそうですが、建物の構造にはなんら寄与していないようです。

有体に言うと化粧。飾り。

建物の主構造は鉄骨造。まぁそうでしょうね。

構造的に不安定な逆円錐形状は木造では辛かろう。

館内へ。

いくら鉄骨造と言えども逆円錐を自立させるのは骨が折れるようです。

裏手でゴッツい壁に寄りかかって頭デッカチな図体を支えています。荒い息づかいが聞こえる・・・

逆円錐の中は富士山に関する展示空間。

記憶にないのですが、館内撮影禁止だったのか写真がありません。

想像を逞しくするか、公式HPの写真とともに読み進めください。

館内は外周に沿って螺旋状に配されたスロープを上りながら見学する仕様になっています。

ニューヨークグッゲンハイム美術館スロープへのオマージュでしょうか。

展示物を下から見るか(本建物)上から見るか(グッゲンハイム)は違いますがね。

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の話ではありません、念のため。

ところで、私が唱える説によるとグッゲンハイムのスロープ会津若松市さざえ堂へのオマージュ

従ってスロープオマージュhsで表わすなら、本建物はオマージュオマージュhs2

すなわち本建物は最終的に

a・hf-1 + b・hg + c・hs2

のような形で表わせましょう。

なるほど”建築界のノーベル賞”と言われるだけのことはあります。

ものごとを理詰めで考える建築家に授与されるのでしょう。知らんけど。

なお、最上階の展望ホールから眺める肝心の富士山は本日ご機嫌斜めでした。

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基本情報

静岡県富士山世界遺産センター
設計:坂茂
竣工:2017年
場所:静岡県富士宮市
訪問:2019年5月

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