建築徘徊始まって以来の珍事発生。
過去81回はいずれも何らかの予備知識のもと、建築を見る目的で訪問したもの。
が、本日はたまたま観光で訪れたら著名建築家の作品でしたのミステリー仕立て。
これはこれで自分の建築批評眼が試されて楽しいなったら楽しいな。
舞台は静岡市の日本平。
推理小説を読み進めるかの如き体験をどうぞ。
負ける建築、腐る建築、ファスト建築、木材ペタペタ、クマちゃんシール、ルーバー
訪問記
2025年11月、静岡市プチ旅行の一環で国の名勝に指定される丘陵地日本平にやって来ました。
北東に富士山、南に駿河湾。絶景かな絶景かな。
駐車場にクルマを停めると目の前に巨大な電波塔。

その周りを木組みの空中回廊が巡っており、どうやら展望台を兼ねているようです。
そりゃ見に行くよね。
絶好の快晴につき見事な景色が堪能できましょう。


なんだ鉄骨造か。
無粋な橋げたを覆い隠すように木の角材が格子状に組まれているものの、構造には何ら寄与せず。
つまり飾り。
それ以上でもそれ以下でもない。
👆 理系がモヤモヤする言葉 👆
その刹那スルドい私は呟きます。
「クマの匂いがする」と。
秋田県を中心に日本各地で深刻な人的被害をもたらす獣害が静岡県まで南下してきたのか!?
なんでやねん。
クマはクマでも熊ではなくて隈。
世界の巨匠建築家・隈研吾さんのことです。
匂いは匂いでもケモノ臭ではなくて木のかほり。
しかし確証はありません。
今や日本一有名かもしれない大建築家ですから、そのデザインを模倣されることもままあるでしょう。
電波塔から少し離れた展望塔に向かいます。


壁一面にペタペタ貼られた木の板。
すぐに腐りそう・・・
神社仏閣を模したような連続垂木。
巨大割り箸かよ・・・
かほりがキツくなってきましたよ。
展望塔の中へ。


見覚えがありんす。富山市ガラス美術館。
鉄骨で巨大な吹き抜け構造を作り、木の角材や板を意味ありげに組んだりぶら下げたりしてお化粧。
ここで確信します。隈さんの仕業やな。
階段で最上階まで上って屋外に出たところ、本物件が隈建築である旨の表示発見。(写真撮らず。痛恨)
そうじゃなくて、一目会ったその日から隈の技知ることもある。
とても簡単なクイズであったことは否めぬものの、自身の建築審美眼に狂いはないと自信を深めます。
さて、今回は貴重な体験をしました。
一切の予備知識なく建築を訪れ、そのデザインから設計者を推理する。
ワインのソムリエがブラインドで品種や産地、生産者の名を推理する。
ジャズ愛好家がブラインドで演奏者やアルバム名、演奏年を推理する。
なんだか高貴な遊びのかほり。もっとやりたい。
しかし、著名な建築家の作品は知識として知ってしまっています。
著名でない建築家の作品は特徴を知らないので推理しようがない。
てな訳で、かなり題材に苦労しそうです。誰か私に出題プリーズ。
ところで、肝心の富士山は頂部に雲がかかってちょっと残念でした。

【PR】
隈研吾による隈研吾 隈研吾 著(Amazonで購入)
ファスト化する日本建築 森山高至 著(Amazonで購入)
基本情報
日本平夢テラス
設計:隈研吾
竣工:2018年
場所:静岡県静岡市
訪問:2025年11月
【PR】
人は見た目が9割 竹内一郎 著(Amazonで購入)
コメント