高知県に来ています。
雄大な太平洋を望むレストランでランチに大好物カツオのたたきを頂きます。

新鮮なカツオは塩で食すと絶品。ぜひお試しを。
すっかり満足した後は1時間ほどクルマで北上して「仁淀ブルー」で有名な仁淀川が流れる越知町へ。
誰や「えっち」と読んだのは😡 あ、私か。
「おち」です。念のため。
高知観光、仁淀ブルー、牧野富太郎、コントラスト、明暗、維持管理、地方創生、廃墟
訪問記
高知県は南を太平洋、残る三方を険しい山に囲まれて要塞感が半端ない。
戦国時代から数多の偉人を輩出してきたのもウンウン頷ける、独特の気概や孤高の精神を感じます。
そんなことを考えているうちに到着。
緑深い山間部に世界の巨匠・安藤忠雄さんが設計した知られざる?博物館が地味に現れました。
牧野富太郎さんが植物採取していたこの地の豊かな自然に関する展示は魅力的。あら意味深。


汚ねぇ。
1997年竣工。
本日2019年につき20年ほどしか経ってません。
完成後も建物を度々訪れて状態を確認、コトと次第によっては建築主をドヤしつけると噂の安藤さんをもってしても目の届かないほどの秘境なのか?
薄汚れたコンクリートが哀愁を誘います。
壁沿いスロープを延々歩き、やっと先端に到着。


期待を胸に折り返し、劇的に開ける視界の先は💖
安藤建築の定番アプローチ法ですが、ココは地味・・・


ドン曇りの天気のせいかなぁ。
いやぁ薄汚れたコンクリートのせいかと。
気を取り直して入館。
さすがに中はきれいなコンクリートの壁沿いに回りこみ、実用性のなさそうな階段を横目に展示室へ。


露光の関係なのか、明暗2種類の写真が撮れました。


明 vs 暗
ドン曇りの空と灰色コンクリートの壁のせいで沈む心に光が射し込むような明写真の方がマシかな・・・
ここで暗写真の方に猛烈なデジャヴを覚えます。
水の教会と同じやん。


水の教会(1988) vs 本建物(1997)
スランプ? セルフパロディ? やっつけ仕事?
気を取り直して先へ。
コンクリートの壁に囲まれた閉塞感漂う暗いスロープの先には外の明かりを取り込む細長いスリット。


明暗のコントラストを狙ってのことでしょうが、本日ドン曇りにつき思惑外れて残念な暗暗。
ananなら陽キャだらけで眩しいのでしょうがね。
気を取り直して屋外に出ます。




汚ねぇ。
コンクリート汚れ放題。鉄骨錆び放題。
違った。世界の巨匠に、アフォとさけぶ。
忖度しません。この建物は駄目です。落第。
所有者は維持管理責任を果たしていません。
ねぇ安藤さん。メンテナンスする気のない建築主の依頼は断るのが信条ではなかったのでしょうか。
責任者出てこい。
越知町長がえっちらおっちら飛んできます。

こらぁ!
建てたら最後まで面倒を見なさい!

そうは言うても完成時7,500人ばおった町民が今や僅か4,468人ぜよ
予算がないに決まっちゅーろう

さ、3分の2⁉
7,500人の町民が2/3!?
30年足らずでか!?

コンスコンさんが絶句しそうな惨状に私も啞然。
廃墟感さえ漂うこの建物の将来や如何に。
過疎化・少子高齢化に直面する地方公共施設のあり方をそろそろ根本的に考え直さないとね。
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基本情報
越知町立横倉山自然の森博物館
設計:安藤忠雄
竣工:1997年
場所:高知県高岡郡
訪問:2019年5月
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