緊急事態!階段に潜む怪談話①|土地探し×工務店選び=注文住宅27

終の棲家
終の棲家
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三十余年ぶりに一軒家に暮らすことに決めた私。

人生の終着点となる土地に終の棲家を建設中。

2025年8月26日、進捗状況を確認しに現地へ。

いやぁ見つかる見つかる設計図書との不整合。

予感、霊感、第六感。

いや、エンジニアとしての知識と経験。

こう見えても私、いちおう博士(工学)の端くれとして建物の耐震技術については少しウルサイのです。

KEYWORDS

戸建て住宅、工事監理責任者、現場監督、図面確認、元請責任、耐震性、デザイン性

難航した設計

内装デザインのハイライト、2階~屋上間の階段。

工務店Y社のポンコツ建築士のケツを叩き続けるも、デザイン確定が工事着工後という曰く付きです。

設計過程では耐震性の面でひと悶着ありました。


工務店Y社案 vs てにをは

濃いは壁、薄いは床を表します。

工務店Y社案は保守的で至極まっとう安心の耐震性。

階段部分の床開口が少なく左右対称バランスの取れた構造ゆえ、地震時にねじれ振動が起こりにくい。

私の案はデザイン重視で図面左下の床を省略。

耐震性は周りの壁や床の厚さを割り増しするなどして剛心の位置を調整すればよろしい。

しかし、建築士は「社内規定で上司の許可が下りない」などと上意下達の前例主義を振りかざします。

建築主の要望に応えての創意工夫・困難克服(という程でもないが・・・)が設計の醍醐味じゃないの?

それを木っ端役人の如く全否定とは恐れ入るゼ。
何のために建築士をやってるんや。

しかし、無気力には勝てん。
あきらめて工務店Y社案を飲むことにしました。

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床も壁もない

現地現物を目視確認。
あれれ? 私の案が採用されてます。

傘がない、ではなくて、床がない。

社内規定の床も私が要望した壁もなくて梁が露出。

おかげで塔屋の天井がとっても高くて気持ちよい。

しかし、図面に記載されている構造材を現場の判断で勝手に抜いてしまってはいけません。

お役所の完成検査を通らないよ?

現場にいない現場監督にLINEで質問します。

てにをは

屋上に上がる階段の上、床が張られていません
塔屋の耐震性から必要とのことでした
ない方が天井が高く気持ちよいですが、必要なら後施工できるのでしょうか

現場監督

階段上床施工必要です
壁はいらないようで床だけ張ります!
べニアだと危ないのでボード張ってクロス貼ります
(原文ママ)

ツッコミどころ満載。

「施工必要です」ってドヤられても・・・
ちゃんと図面見てる? 大工に丸投げはいかんよ。

「壁は要らない」って言われても・・・
この壁は私が要望して図面に入れてもらったもの。

床だけ張って壁がないと、手が届かず何も置けない掃除もできない棚になって不細工やんけ!

「べニアだと危ない」って当たり前やん・・・
耐震性のための譲れない社内規定なんでしょ?

耐震性をしっかり確保するためには床の一体性や床と壁との接合強度が肝となります。

後から取って付けた継ぎ接ぎの床で本当に大丈夫なんでしょうか。いや、大丈夫じゃあるまい😡

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三井のリハウス

無様な仕上げ

LINEから僅か4時間後、現場監督から図面との相違個所を是正した旨の連絡が入ります。

あっという間のスピード作業は評価しますが、切り貼り継ぎ接ぎデコボコ仕上げ。無様で不細工!

壁紙を貼ってしまえば見えなくなるからええやろと言わんばかりのやっつけ仕事。

写真の重複を厭わず、是正前後を並べて比較します。


是正前 vs 是正後


是正前 vs 是正後

期せずして実現した私の設計案は真夏の夜の夢か、はたまたひと夏の経験か。

返す返すも悔やまれるのは、設計過程でポンコツ建築士に「チェンジで!」宣言すべきだったこと。

しかし、私も人の子。

さすがにカワイソウで言えませんでしたが、これが今となっては致命的な判断ミス。

なぜなら階段にまつわるトラブル、こんなの序の口に過ぎないと判明したから。

出るわ出るわ設計図との不整合の嵐。

現場監督の職務怠慢が主要因ですが、建築士には設計意図を現場監督に適切に伝える義務があります。

おかげさまで「階段に潜む怪談話」はシリーズ化されて②、③と続くことに orz

「人の不幸は蜜の味」ってね。

それではみなさん、ご機嫌よう。

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