最近はこれらの言葉をモジって「腐る建築」などと揶揄されて評判が芳しくないようです。
しか~し! 本日の建物は腐食とは無縁。
なんせ岩ですから。
うっかり躓いて頭でもぶつけようもんなら即あの世行きとなりそうな頑強な要塞にいざ進撃!
ところざわサクラタウン、体感型デジタルアート、プロジェクションマッピング、ダリ、モネ
訪問記
2024年1月、約35年ぶりの埼玉県所沢市。
西武所沢球場に近鉄バファローズの応援に駆けつけて以来です。
目的は特別展「サルバドール・ダリ -エンドレス・エニグマ 永遠の謎-」。【注】とっくに終わってます。
「ダリってダレ?」な方はコチラをご覧あれ。
JR東所沢駅から徒歩でトボトボ10分ほど、ヤツは突如現れます。
なんじゃこりゃあ!? 令和の昭和新山かよ。
さすがたぬき隈さんっすね。
ちなみにどちらも北海道の山なので、埼玉とは縁もゆかりもありませぬ。
この辺りって断層あったっけ?
総花崗岩張りのゴツゴツ硬質な塊が地面から突如ニョッキリ隆起したかのよう。
違和感MAXなド迫力の威容が見る者を圧倒します。
怖いよう。
しかし、怪我する危険を冒してでも間近で見てみたい誘惑に駆られます。
形バラバラの石がものの見事な精度で並んでいて、さすが天下の鹿島建設の施工。(実施設計も同社)
ところにより石壁が斜め手前にせり出しており、ボ~ッと歩いていると頭をぶつけて流血の惨事になりかねませんが、幸い難を逃れて館内へ。
ダリさんのお出迎えを受けて展示室に向かいます。
メイン展示は怒涛の展開!
プログレッシブ・ロックの雄ピンク・フロイドの音楽が爆音で流れる中、壁・床・柱のあらゆるところにダリ作品がプロジェクターで投影されます。
鑑賞スタイルも自由。
歩き回るもよし床に寝っ転がるもよし。
いやぁこれ考えた人は天才ですな。
よろしければコチラの記事もご一読ください。
さて、建築徘徊に戻って上階の「本棚劇場」へ。
壁という壁を本棚が埋め尽くす圧巻の光景。
定期的に投影されるプロジェクション・マッピングが本棚を妖しく照らします。
本好きにとって本が壁を埋め尽くす様は夢のようではありますが、実用性は・・・
天井からは隈さんお得意の木の板飾りが偏執狂のようにぶら下がります。
2025年2月、ダリ展があまりによかったので類似企画「モネ イマーシブ・ジャーニー 僕が見た光」を見るため再訪。【注】とっくに終わってます。
だがしかし、ダリさんとピンフロさんの奇跡の競演には敵わず。(個人の感想です)
帰る間際に前回の訪問では気付かなかった(見向きもしなかった?)神社を発見します。
武蔵野坐令和神社(むさしのにますうるわしきやまとのみやしろ)、 通称 武蔵野令和神社(むさしのれいわじんじゃ)ですってさ。名前が長いよ。
デザイン監修した隈さんの弁。

角川会長から「ここまでの複合施設だと神社もいるだろう」とお話を頂き、それを聞いてハッとしました
文化というものは土地や宇宙と繋がっており、日本は文化と宇宙、文化と自然を神社で繋いで来た歴史があるのです
いやはや壮大なお話で・・・
やはり世界の巨匠に登り詰めるには宇宙規模のハッタリ発想が必要なのですね。
大変勉強になりました!
【PR】
くまの根: 隈研吾・東大最終講義 10の対話 隈研吾 編(Amazonで購入)



基本情報
角川武蔵野ミュージアム
設計:隈研吾(デザイン監修)+鹿島建設(実施設計)
竣工:2020年
場所:埼玉県所沢市
訪問:2024年1月、2025年2月
【PR】




コメント