日本全国どころか世界各地で建築を手掛けています。
今回は数ある建物の中から秋田県立美術館を紹介しましょう。
訪問記
豪雨⇒ピーカン⇒豪雨⇒ピーカン・・・と日替わりで目まぐるしく天候が変化する大荒れ秋田旅行のさなか、安藤忠雄さん設計の秋田県立美術館を訪問。
幸いにこの日はピーカン、とまでは行かずともまずまずの好天。
近くの駐車場にレンタカーを停めて徒歩で接近します。
コンクリート壁、ガラス、緑・・・安定の安藤節。
元プロボクサーだからでしょうか。
安藤建築にはいつも、定規で引いたようなシャープな直線(ジャブ、ストレート)とコンパスで描いたようなスムーズな円弧(フック、アッパー)で構成されたシンプルな潔さを感じます。
しかし、いかにも建物正面な顔をしているのに入口が見当たりません。
ひっそり裏手にありました。
正統派ボクサーかと思っていたのにまんまとフェイントをかけられました。
入館します。
コンクリート、コンクリート、コンクリート。
直線、直線、直線。ちょっとだけ円弧。
シャープなコンクリート壁に囲まれたスムーズな螺旋階段、というかほぼ一周階段がカッコよい。
この階段、1階と2階の床だけで支えていますね。
この写真👇の右半分、踊り場から2階床に至る部分の重さに耐えかねて階段が右に傾斜しないか心配になります。
2階から見るとこんな感じ👇。
空気椅子みたいに、階段が膝(踊り場)をプルプルさせながら耐え忍んでいる情景が浮かびます。
下から柱で支えてあげたいところですが、武闘派?安藤さんはそれを許さない。
それにしてもこの建物、階段の他はひたすら三角推しです。あ、裏手の階段も三角形。
何故に三角推し? 安藤さんの推し活?
何か深淵な意味があるのでしょうか。
何かに対するオマージュでしょうか。
あ・き・た、で3文字だから?
だったらバンコクに建てると168角形になってしまいます。もはや円だよ。
(バンコクの正式名称はコチラをどうぞ。)
いくら考えても分からないので美術館ご本人に訊きます。
旧県立美術館の持つ最大の特徴であり県民の皆様の心に溶け込んでいる三角形屋根に呼応するように、三角形をモチーフとしたデザインになっています
意外とベタな理由でした。
2階には北側の広大な千秋公園を望むことができる大窓があり、ゆっくり寛げそうです。
この公園、建築好きの心を揺さぶります。
あきた芸術劇場ミルハスは秋田杉をふんだんに使った2022年竣工のできたてホヤホヤ。
そのすぐそばには日本が世界に誇る国宝級建築家谷口吉生さん設計の秋田市立中央図書館明徳館。
機会があればまたゆっくり訪れたいものです。
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基本情報
秋田県立美術館
設計:安藤忠雄
竣工:2012年
場所:秋田県秋田市
訪問:2022年8月
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