世にも奇妙な会社の慣習⑤ 夜7時になると強制的に終了するPC

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30年余り同じ会社に勤め続けていると、いわゆる「タコツボ」にはまって気付きにくいことが多々あります。

普段当たり前と感じたり行動したりしていることが、世間から見ると世にも奇妙な慣習なのですね。

会社勤めのみなさん、就業時間を過ぎると会社貸与のPC(パソコン)が強制的にシャットダウンされますか?
弊社では夜7時に行われます。

バグやウィルスではなく意図的に、です。
これって変ですか?

その効能は、わーくらいふばらんす改善、過労死の防止、「仕事なんてテキトーでええんや」との気付き、など。

『9時から5時まで』と割り切れない業務

映画『9時から5時まで(Nine To Five)』やポップソング『Morning Train (9 to 5)』なんてのが流行ったのは遥か40年以上も前のこと。

優秀なビジネスパーソンのみなさんであれば、終業時刻を過ぎても仕事をしなければならない/したいときって必ずありますよね。例えば

  • 今日中に報告書を提出しなければならない
  • 顧客や取引先とのトラブルを解決しなければならない
  • 長引いた会議を完遂しなければならない/したい
  • 思いついたアイデアを忘れないうちに企画化したい

チャップリンの『モダン・タイムス(Modern Times)』よろしく工場でベルトコンベアに向かって単純作業を繰り返す類の仕事とは異なり、オフィスワークはときには残業も辞さずのはず。

しかし、社員を管理する側にとってはそんなことはお構いなし。

なんといってもお上のお達しで、時間外労働の上限が規制されています。

コンプライアンス遵守が至上命題の企業が万が一にも違反なんかしようものなら、尻馬に乗っかったメディアに袋叩きにされて社会から抹殺されかねませんからね。

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PC強制シャットダウンの恐怖

先方の都合で夕方5時にスタートしたオンライン会議。

大学の先生や学生さんも交えて、弊社を世間様に広く知って頂くためのアイデア出しです。

これが予想を上回る盛り上がりとなり、時間を忘れて議論に熱中します。

と、突然目の前にあるノートPCのスクリーンが暗転、無情の警告メッセージがデカデカと表示されます。

「終業時刻を過ぎました。5分以内に業務を終えてPCを終了しなさい。」
「なお、このPCの未セーブデータは自動的に消滅する。健闘を祈る。」←これは嘘

おっと気付けば夜7時じゃあ~りませんか
こりゃ大変! 会議の司会進行役である私、ここで離脱する訳にはいきませぬ。

事前に残業申請をすればPC強制終了は免れるのですが、まさか2時間を超えて議論が白熱するとは思っていませんでした。
迂闊だった・・・

急ぎ社内のチャットシステムを使って上司にPC延長申請をします。

延長理由と終了予定時刻を記入、認められれば強制終了を免れることができます。

おいおい、こんな緊急事態のときに限って見やしねえ

ぬおおぉっ、時間がない!

承認は直属の上司でなくても「なんちゃらグループ」とか「ほにゃらら部」のように「」が付く人なら誰でもよい(宴会部、いかりや介、などを除く)ので、すぐにチャットを見てくれそうな人を必死で思い起こします。

アセアセしていると、横から私を呼ぶ声が。

隣の部署の部がこっちを見ながら自らを指さしています。
なんや、すぐそばにがおるやんけ。

「灯台下暗し」、なんとか事なきを得ました。

ただしこの間約3分、私はとても打合せどころではなく、貴重な議論を聞き逃してしまいました orz

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おわりに

会社勤めのみなさん、御社では就業時間を過ぎると会社のPCが強制的にシャットダウンされますか?

私、てっきり日本の会社はどこでも無慈悲に実行するものだと思っていたのですが、どうなんでしょうか。

少なくとも性格がひねくれたヤサグレ会社員の私には世にも奇妙な慣習に映ります。

結果的に「ボチボチ辞めよっかなぁ」と思い始めているのですから、厄介社員を追い払う意味では意義ある慣習なんちゃう?

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