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建築徘徊04 鎌倉文華館鶴岡ミュージアム~坂倉準三の宙に浮く箱

建築徘徊
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鎌倉のアイコン鶴岡八幡宮の境内、池に浮く白い箱のような建物が佇んでいます。

鎌倉文華館鶴岡ミュージアムは文字通り元祖「箱もの建築」、神奈川県立美術館として戦後間もない1951年に完成しました。

訪問記

建物に近づいていくと、池どころか空中に浮いているように見えます。
目の錯覚でしょうか。

1階がピロティになっていて、2階が膨張色の白でまとめられているからでしょう。

建物の周囲を巡ってみます。
池側ほどではありませんが、やはり浮遊感が漂います。

建物裏面の大きな外階段は現在では使われていませんが、以前はこちらが入口だったようです。

いきなり2階に誘い込むということは、この浮遊感はやはり設計者が意図したものなのでしょう。

表側に戻って中に入ります。
ピロティの白い天井に映える水面のきらめき、むちゃくちゃキレイ。

細い鉄骨の列柱が石の上に載っていて、西洋建築と日本庭園のマリアージュを感じさせます。
(実は柱は石を貫通しているとのことですが。)

私の大好物、大谷石でできた壁を発見。
大谷石と言えば真っ先に(旧)帝国ホテル・ライト館が連想されますが、ここでの使い方も素敵です。

規則的に穿たれたガラス開口から日の光が射し込み、幻想的な雰囲気が漂います。

これも私の大好物、階段です。
黒い壁を背景に真っ白い階段が映える映える。

直線基調でありながら、手すりをはじめ要所は艶めかしい曲線美。
大好き。


設計者の坂倉準三さん、20世紀の巨匠建築家ル・コルビュジエ05から4回連続で特集ですよ)のお弟子さんなのですが、この階段にものすごく師匠色が現れていると感じます。

いやあ、小ぶりな建物ですが見どころ満載です。

池に面するピロティに佇んで、スピッツの「ロビンソン」「空も飛べるはず」を聞きながら一日中読書していたい。

気付いたら空に浮かんでたりしてね。

基本情報

鎌倉文華館鶴岡ミュージアム(旧 神奈川県立美術館)
設計:坂倉準三 
竣工:1951年
場所:神奈川県鎌倉市
訪問:2021年11月


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