アゼルバイジャンという国をご存じでしょうか。
近年では首都バクーの旧市街がF1グランプリの開催地となり、広く知られるようになってきました。
カスピ海で取れる豊富な石油をはじめとする天然資源のおかげで発展著しいようです。
あら羨ましい。
アンビルトの女王、未完建築、新国立競技場、大理石彫刻、ミレニアムファルコン、ハイパードライブ
訪問記
その旧市街から少し離れたところにヘイダル・アリエフ・センターは屹立します。
あまりに巨大な建物ゆえ、遠くから歩み寄りつつ全貌を確かめます。
真っ白グネグネでいったい何の建物だか分かりませんが、どうやら文化センターらしいです。
2024パリ・オリンピックで大活躍のスケートボード日本人選手が颯爽と滑り降りてきても違和感なし。
存在感が半端なく、悪趣味(失礼!)なドクロや草間彌生さんのパックンフラワーにも負けてません。
かつてここまでグネい建物は存在したであろうか。
強いてあげれば10年先輩の横浜港大さん橋国際客船ターミナルですかね。
普通の建物が備えるまっすぐな柱・梁・壁・床という常識を超越した異形の存在。
横浜さん橋は解像度が低くレゴっぽいカクカク感が残りますが、コチラもはや直線が見当たりません。
このまっ白い外壁の素材は一体何や?
あまりに清潔感溢れる流麗な曲線美は新手の便器を想像させます。ということは陶器?
館内はどうなっているのでしょうか。
どこにあるんだか分かりにくい入口をようやく探し当てて中に入ります。
中も真っ白グネグネで時空が歪んでいるよう。
ミレニアム・ファルコンに乗ってハイパードライブしたら見られそうな光のラインがかっこヨよい。
あまりの清潔さに気の休まる場所がありません。
ようやくベンチらしき物体を見つけますがアートっぽくもあり、腰かけたら怒られそうで怖い。
トドメはこいつ👇。
多分ベンチですが着座を拒否するような形状。
左側はかろうじて座れそうですが、右側は座るや否やズルリと滑り落ちること請け合い。
設計はザハ・ハディド、かつて「アンビルト(未完建築)の女王」と呼ばれたお人。
幻となった新国立競技場の設計案で日本でも一躍話題になりました。
近年では建築技術の凄まじい進化により、こんなにグネグネしていても建設できちゃったりします。
細部もジックリ見学しましたが、意外とキッチリ精度よく作られていて驚きました。
開発中の閑散とした敷地ゆえ大理石の彫刻のようなギョッとする建築でも異物感なく収まってます。
しかし日本に持ってきたら置くところに困りそう。
ザハさんの建築にご興味あらば、韓国・ソウルの東大門デザインプラザ訪問記もご覧ください。
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基本情報
ヘイダル・アリエフ・センター(Heydar Aliyev Center)
設計:ザハ・ハディド(Zaha Hadid)
竣工:2012年
場所:アゼルバイジャン バクー(Baku, Azerbaijan)
訪問:2020年2月
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