初めての来客
2階リビングのケージに閉じ込められて3時間ほど留守番を強いられた時のこと。
両親が帰ってきた気配がする。
しかし、妙な違和感を覚える。
玄関から知らない2人の匂い。
階段を上がって近づいてくる。
ウーッ! ガルグルガルグル!
喉を鳴らし唸り声を上げ威嚇。
なのはまだかヨわい子犬といえども、ご主人様を守る使命をDNAに刻まれた誇り高き日本犬なのだ。
初めての戦闘態勢に両親は随分と驚いている。
そんなことより早く危機回避行動を取ってよ。
こりゃあかん。緊張感なくニヤニヤ笑っとる。
ドユコト? 吠え損?
とりあえず両親の身に危険はなさそうなので、警戒態勢を解いて様子を伺うことにする。
しばらく聞き耳を立てて事態を掌握した。
2人は母上の母上と姉上。なんだ身内か。
先に教えておいてよ。
両親はなのが番犬の本能を有することにご満悦だが、「かわいい」を連発して語彙力の欠如を露呈。
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初めての拘束
なのは知っている。
外出時は首輪とリードの装着がマナーであると。
父上がそれらしきものを手に近づいて来た。
軟禁生活1か月半、本日いよいよお散歩デビュー⁉
これは首輪ではなくハーネスというらしいが、何にせよ生まれて初めて異物を身に着けることに。

♬期待と不安がひとつになって♬装着時に大暴れ、そして付け心地の悪さにまた大暴れ。
まあよい。散歩だ散歩だ外出だ!
ところが、父上はなのを抱えて2階リビングからさらに階段を上がっていく。
おいおい1階に下りてよ。屋上バルコニーかよ。
どうやらお散歩デビューに備えた予行演習 örz
納得できな~い! 椅子かじったる!

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初めての外泊
なのは考えが甘かった。
ハーネス装着は予行演習ではなく、必要に迫られてのことだったのだ。
翌日の朝。
再びハーネスを装着され、母上に抱かれてクルマの助手席。
お散歩デビューは優雅にドライブとしゃれ込むのだろうか。
父上の運転で数分間、車窓から街並み眺めてクルージング。
ログハウス風の家の前でクルマから下ろされる。
玄関で優しくも厳しそうなおばちゃんが出迎え。
なのは母上の腕の中からおばちゃんの腕の中へ。
愛用の戸建てベッドと1日分ほどの食事を置いて両親は去っていく。
ドユコト? 育児放棄?
彼らの会話から、両親はこれから祖母と伯母を連れて伊豆の温泉宿に向かうことが判明。
そして、どうやらここはペットホテル。
旅行について行けないなのはお留守番。
突然のハーネス練習の理由も明らかに。
首輪またはハーネスの着用が宿泊規約。
個室にいる間はよいが、公共エリア利用時は他の宿泊客とのトラブル防止のためリードに繋がれる。
6頭の兄弟姉妹と寝食を共にしてきたなのは実のところ集団生活を苦にしない。
だが、ワクチン未了のいたいけな生娘が赤の他犬(特に♂)と濃厚接触するなど言語道断。
公序良俗に反する。
納得のルールである。
それにしても、いいなぁ温泉にご馳走。
明日ちゃんと迎えに来てくれるかなぁ。
Zzz・・・
翌日夕刻 両親参上 無事帰宅!
さすがに気疲れは否めず、ハーネスを外す間も戸建てベッドに向かう間もなく寝落ちする次第である。


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